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【池袋・練馬エリア|交通事故】高次脳機能障害とは?後遺障害等級認定の基準や賠償金について<弁護士が解説>

2026.06.11 | 交通事故

交通事故で頭部に強い衝撃を受けた後、「以前と比べて怒りっぽくなった」「物覚えが極端に悪くなった」と感じることはありませんか?それは単なる一時的な不調ではなく、「高次脳機能障害(こうじのうきのうしょうがい)」という重大な後遺障害のサインかもしれません。

高次脳機能障害は、手足の骨折や麻痺のように外見から分かりにくいため、「見えない後遺障害」とも呼ばれます。周囲の理解を得られず、適切な後遺障害等級認定を受けられないまま孤立してしまう被害者様やご家族が少なくありません。


❶|高次脳機能障害とは?

交通事故などによる脳の損傷によって、記憶力、注意力、判断力、感情のコントロールといった「認知機能」に障害が生じる状態をいいます。 主に頭部を強打することで引き起こされる脳挫傷、びまん性軸索損傷、硬膜下血腫などが原因となります。外見的な怪我が治った後も脳のダメージが残り、日常生活や仕事に深刻な支障をきたすのが特徴です。


❷|見逃されやすい「5つの主な症状」

本人が自覚していないケース(病識欠如)が多く、ご家族や職場の同僚が「何かおかしい」と気づくことで発覚することが多々あります。

記憶障害】:約束を忘れる、同じことを何度も聞く、新しいことを覚えられない。

【注意障害】:集中力が続かない、ミスが多発する、同時に複数の作業ができない。

【遂行機能障害】:計画を立てられない、仕事の段取りが組めない、問題解決が困難になる。

【社会的行動障害】:感情のコントロールができない、急に怒りっぽくなる、トラブルが増える。

【意欲・発動性の低下】:何事にも興味を示さなくなる、自発的な行動が減る。


❸|高次脳機能障害の後遺障害認定基準(1級〜9級)

自賠責保険において、症状の重さや、日常生活・労働能力への影響度合いによって主に以下の等級に認定されます。

◉1級(常時介護)

重度の認知・身体障害を伴い、24時間体制の介護が必要な状態。食事、入浴、用便等に常時介護や、高度の認知症による常時監視を要する場合です。

◉2級(随時介護)

著しい判断力低下や情緒不安定により一人での外出が困難な状態。日常生活の多くの場面で、家族等の声掛けや見守りといった随時の介護を必要とします。

3級(終身労務不能)

記憶や注意、対人能力に著しい障害があり、一般就労が全くできない状態。丁寧に教えても簡単な業務すら理解できず、就労が困難な状況が該当します。

◉5級(特段に軽易な労務のみ可)

単純な繰り返し作業などは可能。ただし、新しい作業の学習や環境変化への対応が難しく、周囲の理解と援助が不可欠です。

◉7級(軽易な労務のみ可)

一定の就労は可能でも、職種や業務内容に大きな制限が生じる状態。作業効率の悪さや物忘れ、ミスの多さから、一般人と同等の作業が困難です。

◉9級(労務に相当な制限あり)

元の職場に復職できたとしても、作業効率や作業維持力に問題が生じ、業務能力が大きく低下している場合などが該当します。


❹|適切な等級認定を勝ち取るための「5つの重要資料」

客観的な証拠を緻密に揃える必要があります。

① MRI、CT画像等の画像所見(タイミングが命) 脳の損傷を証明する画像所見は必須です。びまん性軸索損傷などの場合、事故直後の検査では異常が見当たらないケースがあります。脳の炎症は受傷後3日〜1週間ほどで最大になることがあるため、症状が続く場合は、速やかに再検査(MRI等)を依頼する必要があります。

② 頭部外傷後の意識障害についての所見 事故直後の意識障害(昏睡や健忘)の程度と長さは、脳へのダメージを測る最重要指標です。時間の経過とともに記憶が曖昧になることもあるため、早めに医師へ正確な書面の作成を依頼するのが鉄則です。

③ 神経系統の障害に関する医学的意見 医師が作成する書面で、画像診断結果や日常の状況が記載されます。多忙な主治医は患者の「私生活での異変」まで把握していないため、普段の困りごとを事前にしっかり共有し、実態に即した意見を書いてもらう工夫が必要です。

④ 日常生活状況報告(ご家族の協力が不可欠) 被害者様の日常生活における具体的な変化を、ご家族が記載する書類です。この記載が抽象的だと、本来より低い等級に認定されてしまうリスクがあります。専門家のアドバイスを受けながら、詳細に盛り込むことが大切です。

⑤ 後遺障害診断書 後遺障害認定のベースとなる最重要書類です。傷病名、自覚症状、各種の神経心理学的検査の結果が漏れなく正確に記載されているか、提出前に厳密にチェックする必要があります。


❹|慰謝料の金額の相場

後遺障害が認定されると後遺障害慰謝料を獲得することが出来ます。

しかしながら、弁護士を付けた場合(弁護士基準)とそうでない場合(自賠責保険基準)、金額に大きな差が出るケースがあります。

後遺障害等級自賠責保険基準弁護士基準
1級1650万円2800万円
2級1203万円2370万円
3級861万円1990万円
5級618万円1400万円
7級419万円1000万円
9級249万円690万円

また、後遺障害が認定されると逸失利益も請求することが出来ます。

逸失利益の算定には基礎収入や労働能力喪失率、労働能力喪失期間をどのように判断するかといった極めて専門的な判断が必要となるため注意が必要です。


■ まとめ|なるべく早く弁護士へ相談する

高次脳機能障害は、交通事故による脳損傷によって生じる重大な後遺障害です。

記憶障害や注意障害、感情コントロールの低下など、日常生活や仕事に深刻な影響を及ぼすことがあります。後遺障害等級は1級から9級まで幅広く認定される可能性があり、その結果によって慰謝料や逸失利益の金額は大きく変わります。

高次脳機能障害の認定には、MRI画像や神経心理学的検査の結果だけでなく、家族による生活状況の報告も重要な証拠となります。交通事故後に性格の変化や記憶力の低下などがみられる場合には、高次脳機能障害の可能性も考えられるため、早期に専門医や交通事故に詳しい弁護士へ相談することが重要です。

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