腰椎圧迫骨折とは、交通事故や転落事故などの強い外力によって腰椎(背骨のうち腰の部分)が押し潰されるように変形する骨折をいいます。歩行中の高齢者の被害者やバイク、自転車における事故、60キロを超える高速度での追突事故などにより受傷する恐れがあります。腰椎圧迫骨折では、受傷直後の強い腰痛だけでなく、治療終了後も痛みやしびれが残存したり、脊柱の変形が残ったりすることがあります。そのため、症状固定後も症状が残存した場合には、後遺障害等級認定を受けられる可能性があります。
腰椎圧迫骨折で認定される後遺障害は、大きく分けて以下の3つです。
圧迫骨折によって椎体が潰れると、背骨の形状そのものが変化することがあります。画像検査により脊柱の変形が確認できる場合には、後遺障害等級表の「脊柱の変形障害」に該当する可能性があります。代表的なものとして、
●11級7号「脊柱に変形を残すもの」
があります。もっとも、単に骨折したというだけでは足りず、レントゲンやCT画像、MRI画像上で一定程度の圧潰や変形が確認できることが必要です。また、事故直後の変形は小さくとも荷重により椎体の変形が進行する場合があるため、数か月後に再度画像撮影が必要となるケースもあるため注意が必要です。
さらに圧壊の程度が大きい状況である場合、
●6級5号「脊柱に著しい変形を残すもの」
●8級相当「脊柱に中程度の変形を残すもの」
に該当する場合があります。
圧迫骨折が重度である場合には、脊柱の可動域が制限されることがあります。例えば、
▢前かがみが困難
▢腰を反らせない
体をひねる動作が著しく制限されるといった症状がみられます。
脊柱の運動障害については、可動域制限の程度に応じて
●6級5号 「脊柱に著しい運動障害を残すもの」
●8級2号 「脊柱に運動障害を残すもの」
腰椎圧迫骨折では、骨折部位周辺の神経が損傷したり圧迫されたりすることがあります。その結果、
▢腰痛
▢下肢のしびれ
▢感覚異常
▢筋力低下
などの症状が残存することがあります。このような症状については、神経症状として後遺障害認定が問題となります。
●12級13号「局部に頑固な神経症状を残すもの」
MRIやCTなどの画像所見によって神経損傷の存在が裏付けられ、症状との整合性が認められる場合には12級13号が認定される可能性があります。圧迫骨折による神経根の圧迫や脊柱管狭窄などが確認できる場合には、12級13号が認定されることがあります。
●14級9号「局部に神経症状を残すもの」
程度が必要になります。
腰椎圧迫骨折で適切な後遺障害認定を受けるためには、客観的資料を十分に揃えることが重要です。
特に重要なのは次の資料です。
圧迫骨折の程度や脊柱変形、神経圧迫の有無を確認するために不可欠です。
後遺障害認定において最も重要な資料の一つです。痛みやしびれの内容、可動域制限の有無、画像所見との関係などが正確に記載されている必要があります。
症状が一貫して継続していることを示す資料となります。長期間通院が途絶えている場合には、症状の継続性に疑問が生じることがあります。
後遺障害が認定されると後遺障害慰謝料を獲得することが出来ます。
しかしながら、弁護士を付けた場合(弁護士基準)とそうでない場合(自賠責保険基準)、金額に大きな差が出るケースがあります。
| 後遺障害等級 | 自賠責保険基準 | 弁護士基準 |
| 6級 | 512万 | 1180万 |
| 8級 | 331万 | 830万 |
| 11級 | 136万 | 420万 |
| 12級 | 94万 | 290万 |
| 14級 | 32万 | 110万 |
また、後遺障害が認定されると逸失利益も請求することが出来ます。脊柱変形による後遺障害の場合、変形のみであるから労働能力の低下は見られず低額な逸失利益しか提示してこないケースもあるため注意が必要です。
腰椎圧迫骨折では、症状固定後も脊柱の変形や慢性的な腰痛、下肢のしびれなどが残存することがあります。その場合には、
◉脊柱の変形障害
◉脊柱の運動障害
◉神経症状
といった後遺障害が認定される可能性があります。
後遺障害が認定されるか否か、後遺障害が認定されたとしても適切な賠償を得られるか否かについては弁護士に相談することにより金額が大きく変動する可能性があります。そのため弁護士への相談が必須であるといえる問題です。
腰椎圧迫骨折による後遺障害でお悩みの方は、交通事故に詳しい弁護士へ早期に相談し、適切な認定と賠償を目指すことが重要です。
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